ジカ熱の中南米における流行について
ジカ熱はアフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域で発生が報告されていますが、近年は中南米で流行が拡大しています。
本年1月15日には、米国疾病予防センターが、妊娠中のジカ熱感染に関してより詳細な調査結果が得られるまでは、流行国地域への妊婦の渡航を控えるよう警告を発出しました。それらを踏まえて、別紙のとおり、国立感染症研究所において、流行国地域への渡航及び国内でのジカ熱の流行に関するリスクアセスメントを行った結果、「詳細な調査結果が得られるまで妊婦の流行国地域への渡航は可能な限り控えた方が良いこと」、「国内での症例の発生に備え、神経症状の合併の可能性ついて、臨床医が認識していることが望ましいこと」などが発表されました。
ジカ熱はデング熱及びチクングニア熱と同様、蚊が媒介します。海外の流行地へ出かける際は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意をしてください。
また、2月1日、ジカウイルス流行地域における小頭症と神経障害に関するWHO緊急委員会が開催され、別添のとおり、小頭症及び神経障害の集団発生に関する「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」(Public Health Emergency of International Concern(PHEIC))が宣言されました。
<WHOステートメント>
http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2016/1st-emergency-committee-zika/en/
流行地域等の詳細は、厚労省ホームページをご参照ください。中南米における流行地域(米国CDC 2016年1月22日現在)は、バルドバス、ボリビア、ブラジル、コロンビア、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラ、フランス領(グアドループ、サン・マルタン、ギアナ、マルティニーク)などです。日本国内で感染した症例はありません。海外の流行地で感染し発症した症例が、2013年以降3例国内で見つかっています。
感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが重要です。学生、教職員の皆様におかれても、ご注意をお願いします。
<ジカ熱について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
<ジカウイルス感染症に関するQ&A>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109899.html
<外務省ホームページ>:中南米地域におけるジカ熱及びデング熱の発生
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2016C015
2016年2月3日 | Author: 保健管理センター