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ノロウイルスについて

茨城県によると、2017年12月11日~12月17日のつくば市の感染性胃腸炎の定点当たりの患者数(定められた医療機関で一週間当たりに受診した患者数)が13.17人となっており、県内で感染性胃腸炎を疑う嘔吐・下痢の発症者が30名を越える集団発生の報告も7件あるとのことです。感染性胃腸炎の原因となるノロウイルスは、ごくわずかな量でも感染してしまうウイルスです。
強い吐き気・嘔吐があり、発熱(38℃前後が多い)がある場合には、ノロウイルス感染が強く疑われます。症状自体は1~3日ほどで回復しますが、回復後1週間程度(あるいはそれ以上にわたって)は便中にウイルスが排せつされ続けます。
感染経路としては、主に吐物が乾燥して空気中に舞い上がり空気を介して感染したり、排便時などに手指について感染します。ノロウィルスそのものに有効な治療法はありません。食物の十分な加熱、念入りな手洗いが効果的な感染予防となります。
ノロウィルス感染が疑われる場合は、大学への登校については法的な規定はありませんが、排便後の手洗いなどを十分に行ない周囲への感染予防に努めましょう。消毒には、アルコールは有効ではなく、十分な手洗い、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効です。手に入りやすいものは、「キッチンハイター」(次亜塩素酸の濃度5%)で、約100倍にして、器具、ドアノブなど手で触れるところを使用して下さい。吐物などは、素手では決して触れないで正しく処理して下さい。
消毒の方法等詳細は下記リンク先をご参照ください。
【参考】
・ノロウイルスに注意!!(茨城県:PDFリーフレット)
  http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/eiken/idwr/other/documents/noro-leaf.pdf
・ノロウイルスについてのQ&A(厚生労働省)
  http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
・ノロウイルス対応標準マニュアルダイジェスト版(東京都福祉保健局:PDF)
  http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/noro/files/nmd.pdf

2017年12月22日 | Author: 保健管理センター